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【NKメディコ予防医療メールマガジン】インフレ気味の健康情報!どう付き合っていけばいいか?
配信日時:2018/05/15 18:00
**** 様
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 NKメディコ予防医療マガジン Vol.0035
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 今日のコンテンツ
 1.ご挨拶
 2.LOX-index紹介用動画のご案内
 3.学会のご案内
 4.インフレ気味の健康情報!どう付き合っていけばいいか?
 5.編集後記
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※名刺交換をさせて頂いた方々及び弊社メルマガへ登録頂いた方々へ配信しております。
※バックナンバー: http://backnumber.lox-index.com (password: slox1lab)
※Facebookページ: https://facebook.com/loxindex
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 ご挨拶
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はじめまして。今年度よりライターになりました、津田と申します。
久方ぶりの配信となってしまいましたが、今回は内容盛り沢山でお届けします。

今後も不定期ですが皆様のお役に立てる健康情報や予防医療に関しての情報を
発信していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
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 LOX-index紹介用動画のご案内
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まずは、医療機関様向けの内容とはなりますが
LOX-indexの販促物に関してご案内をさせていただきます。

今回、医療機関様よりリクエストを頂いておりました
LOX-indexの検査の紹介用動画を制作させていただきました。
https://youtu.be/gQJD3GJ29jQ (音声が出ますのでご注意下さい)

ご活用をご希望される方はぜひ営業担当までご連絡を!
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 学会のご案内
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続けて学会のブース展示のご案内です。
今月は産業衛生学会、抗加齢医学会へブース展示を行っております。
お時間ございます方はぜひお立ち寄りを!

●第91回日本産業衛生学会 
5月16日(水)~19日(土)  熊本市民会館1階の2番ブースにて展示を行っております。
http://www.convention-w.jp/jsoh91/

●第18回日本抗加齢学会 (大阪国際改造)
5月25日(金)~27日(日) 大阪国際会議場3階の32番ブースにて展示予定です。
https://www.mediproduce.com/18jaam/
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 インフレ気味の健康情報!どう付き合っていけばいいのか?
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最近TVや インターネット等を見ると本当に病気・健康に関する情報が多いですよね。
「XXXを食べると痩せる!」「YYYをするだけで病気を予防出来る!」といった眉唾(?)なものから、「どこそこ大学の研究を引用してZZZを行うと疾患のリスクが上昇/下降」といった信頼性の高そうなものまで本当に様々です。そこで今回はそういった情報の信頼性を判断する際に使えるキーワードとして研究の「ステージ」「ランク」という観点に着目してみたいと思います。

まず「ステージ」についてですが、一言に研究といっても幅広いです。研究の目的は、バイオマーカーの発見、創薬、医療機器開発、治療法の開発と様々です。

一般的に良くある流れとしては、以下の(1)~(4) を経て実用化にいたることがほとんどです。
(1) 仮説立て:過去の研究から得られる示唆、新たなデータから得られた気付きから、注目するポイントを定めます。
(2) in vitro 試験:病気の状態を模した細胞での実験を行います。遺伝子操作を行った細胞を用いるケースが多い。
(3) in vivo 試験:病気の状態を模した動物を使って実験を行います。哺乳類を用いるケースが多い。
(4) 臨床試験:健康な人、罹患者を対象にデータを収集します。有効性や仮説の最終的な正しさを検討します。

当然ながら進むほどにコストも掛かりますし、実験系の複雑性も上がり難易度が高まります。
理論的に考えて正しそうなことでも実験を行ってみると上手くデータが出ないということも頻発しますし逆に言えば、それぞれのステージ毎のデータが整っているほど信頼性が高いと考えられます。

良いデータが出ないと次の実験を行えませんし、研究費も獲得出来ないで、徐々に筋の良いテーマだけが生き残っていく、というイメージです。

注釈:各国の医療保険制度に応じて、保険収載のために担当省庁から求められるデータの種類・量・質は異なります。また適応外のサービスについてはこれらの限りではありません。

次にもう一つの「ランク」についてです。これが非常に重要です。
そもそも多くの研究は、仮説を証明していく作業(Proof of Concept, PoC)という側面が強いです。
なので、得られたデータについて「本当に正しいのか?」という検証が必要になって来ます。

当然ながら当の研究をしている人は(良心に基づき)正しいと思っていても、
他人からすればデータ不足では?こじつけでしょ?それは言い過ぎでは?と感じられることもあります。
多くの研究成果は専門誌, 学術誌に論文として掲載され、新規かつ検証可能な情報として提供されます。また、掲載のためには専門家のレビューが入り、追加データの要求が出されることもありますし、掲載拒否されることもしばしばです。なので、学術誌に掲載されている研究は、多くの専門家の目からして信頼出来るデータを有していると言えます。

ただし、雑誌のそのもの信頼性についてはインパクトファクター(=掲載論文の平均引用回数)という指標があります。
インパクトファクターが高いものであればあるほどレビューは厳しく、新規性が高く質の良いものが揃っている傾向にあります。ある程度のランクの雑誌に掲載されていれば、信頼性が高く専門家からも評価されていると考えられます。

これらを踏まえると、注意しないといけないのは、ある健康情報について、その真偽が誰にも検証されていない(あるいは検証不十分)ものが多い/ 検証された範囲から明らかな逸脱が見られるということです。

例えば、ある食材の有用性について主張する情報があったとします。
確かに、理論的に有用そうな物質が含まれていることは明らかになっています。しかしながら、細胞実験のデータしかありませんでした。それもどうやら専門誌等には掲載されておらず、内部データの一つのようでした。

この場合は真偽が検証されていないので、あくまで「良いかもしれない」という仮説でしかありません。多くの食材で取り上げられる栄養素は、それ自身が体内のメカニズムに関与していることは明らかになっているので、著しく欠如した際に疾患のリスクが高まることは確からしくとも、大量・長期摂取の効果については推測の域を出ないものが多いとされています。

また、ある健康方法について記載した記事では、有名な大学の先生の研究を引き合いに有用性が主張されていたとします。一見正しそうなのですが、よくよく元論文を読んでみると、まだ動物試験を行ったところでした。それもかなり限られた条件で行ったものであり、可能性を示唆するが、記事の主張はやや論理の飛躍が見られました。

こうした不誠実な健康情報の罪は大きく分けて2つだと考えています。
1健康を阻害する行動を引き起こす。誤った行動や、行き過ぎた健康志向による逆効果等が相当します。
2本来得られるべき利益の機会喪失。有用なものについて、新しい健康情報=怪しいものという負のレッテルを張られることで、本来の受益者が受けとる利益減ってしまうということです。

それならば、完璧なデータのあるものだけと付き合えばいいような気もします。確かにそれはそれで一理あると思います。しかしながら、完全な証明はされていなくとも、あるステージまでは十分に納得できるランクのデータを揃えており、有効に活用出来るものも多数あるのです。

また、PoCのための臨床試験が倫理的に非現実的に手詰まりになることも多いです。(そういう場合は、in vivo, in vitro 試験と状況証拠的なデータを収集して結論を導きます。)
新しいものは得てして不完全なので、これらは致し方無い面もあります。しかし、最新の知見を活かすためには、情報を受け取る私達自身も知見を高める必要があるように感じます。

専門職である医療従事者の方であれば、データを基に一般の方にはどこまで有用性を伝えるべきか?誤解を生まないために注意すべきことは何か?専門職でない方々であれば、活用していくために自分達が取り組むべきことは何か?情報収集はどのリソースを使うべきか?これら信頼の指標を私達自身で確認・構築する時代に来ているのでは無いかと思います。

発表の原典を調べる、ステージ/ランクを確認する、難しい場合は専門家の方に聞いてみる、あるいは昨今ですと、専門家の方が分かりやすく解説されている良記事も増えていますので助けになります。こうして、まずは自分で整理してみることこそが新しい情報との付き合い方の最善策なのでは無いかと思っています。
もちろん、発信側の態度に帰する課題も多々あるかとは思いますので、関係者全員が良い方向に進めるよう向かい合っていければ良いのですが。
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 編集後記
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今回は健康情報の捉え方に関してお話を書かせていただきました。

我々予防医療の検査を行う立場としては皆様に情報を正しく発信、提供するというのはもちろんですが、
まずは自分でそれらの情報を整理し取捨選択してみるというのが
今後はより必要になってくると考えています。

それでは、学会にお越しいただける方はぜひ学会でお会いしましょう。
引き続きよろしくお願い致します。
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(バックナンバーのため省略)
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